スーパーのチラシの価格表示などでよく使われる、数字同士が重なり合う数字書体です。 通常は1桁ずつ、バラバラのオブジェクトにして重なりを表現しますが、この「重ね数字」を使うと、1つのオブジェクトで、普通に文字を入力するだけで重なりの表現ができます。
●使用方法 Adobe Illustrator 、Adobe InDesignなど、OpenType機能に対応したアプリケーション以外では、自動で重なりません。
Adobe Illustratorでは、OpenTypeパネルの「前後関係に依存する字形」をオンにし、文字パネルの「カーニング」を「自動」または「和文等幅」にしてください。
Adobe InDesignでは、「文字パネル」オプションメニュー→「OpenType」機能→「前後関係に依存する字形」をオンにし、文字パネルの「カーニング」を「メトリクス」または「和文等幅」にしてください。
●収録している文字について
0123456789,.¥円
円は大小2種類あり、aと入力すると小さい円、bと入力すると大きい円になります。
,.¥の3つは、前後の文字と重なりません。
文字サンプル
どの数字の右隣にどの数字が来ても、適切な位置まで重なります。全ての組み合わせについて1つ1つ文字の形を変更しています。
歴史
当時は印刷会社でDTPの仕事をしていた。スーパーのチラシを作ることがあり、価格の重なる数字をもっと簡単に作れないかと考えていた。「重ね数字」と同じ仕組みのフォントはすでにあったが、くせが強いものしかなかった。そこでスタンダードで自動で文字が重なるフォントを作ろうと思い立つ。
フォントの制作は初めてだったので苦労したがなんとか完成。販売を開始した。
フォント制作ソフト「Glyphs」は高額(当時約28000円)だったが、5年かけてソフト代を回収、今では売れれば売れるだけ利益となる商品となった。月平均1.5個売れている。
2013年 フォント制作ソフト「Glyphs」を購入、「重ね数字」を制作
2014年1月 DLmarketで販売開始
2019年4月 DLmarketが閉鎖
2019年6月 BOOTHで販売開始